毎度毎度毎度。

俺の事を好き(なはずの)恋人は俺が嫌がる事をしたがる。

結局最後は俺やって許してしまったりしてしまうけれども

流石にコレは無いと思う。ねぇ。

怒っていいですか。









「豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえ。」












「け、珪ちゃん?」

「…なんだ?」

酷く動揺したような姫条の声と違い、葉月はいつものようにまったりとした口調で返事する。

いやいや。

いやいやいや。

姫条は「いや」を5回繰り返して、自分の隣で座っている葉月に、今自分が追いやられている状況を説明するように言った。

どう控えめに見ても、今自分が置かれている状況は普通ではない。というか異常だ、それもかなり。

ちゃんと説明するとすれば、姫条の両手には黄色の縄跳びがしっかりと巻きついており、胸元、いや、ヘソの辺りまでいやらしくシャツが肌蹴ていて、

その上ここは体育館裏で、しかも昼休みが終わったばかりだからいつ誰が入ってくるかも分からない、

そんな状況下でこれほど間抜けな格好を人目に晒すほどの度胸は、まだ姫条に備わっていないのだ。

しかしこんな間抜けな格好にさせた張本人の葉月といえば、仰向けで転がされている姫条の隣に座り、眠いのか目をしぱしぱさせている。

まさか放置プレイか、と思いかけたが、流石にそれは無いだろうと無理矢理思い込もうとし、「これ、何?」と縛られた両腕を軽く持ち上げ、葉月を見上げつつ問うた。

「…羞恥プレイ…?」

いやいや。

いやいやいや。

何ですかそれ。

大体羞恥プレイって、放置よりも数倍性質が悪いじゃないか。

恐らくこれからわが身に起こるだろう事は大体検討がついている。例えばこの誰が来るか分からない体育館裏でセックスしたりだとか。

…考えただけで泣きそうだ。

「大丈夫」

姫条の心中を読み取ったのか、やけに落ち着いた声でそんな風に言い、仰向けの姫条にのしかかってくる。

大丈夫なわけがない。

相手が本気そうなことに今更ながら気づき、慌てて葉月の胸を押し返そうとするが、中々上手くいかない上に唯一無事だったスボンのチャックを下ろす音がし始めたため

本気で姫条が怒り始める。

いくらなんでもこれはやりすぎだ。咎めるように葉月の名前を呼ぶと、少しだけ葉月が作業を中断し、姫条の胸の辺りを彷徨っていた視線を少しだけ上げた。

「人が来たらどうするんや」

「来ないから、大丈夫」

「そんなん分からんやんっ」

「大丈夫だから」

な?と宥めるように葉月は姫条の頬に触れ、唇に口付ける。

触れるだけを繰り返していると、物足りなくなったのか姫条から控えめに口を開いた。

ゆっくりと舌を差し込めば、待ちきれんばかりに姫条の舌が絡みつく。

そろそろとわき腹を撫で、段々をその手を下に下ろしていくが、生憎キスに夢中になっているので気づかないらしく、姫条は黙ったままだ。

チャックが下りる、聞きなれた音すら聞き逃し、葉月の与えてくれるキスに夢中になる。

そのままチャックを下ろして下着の中に手を入れると、流石に姫条もビクリと反応を示した。

あまりにも自然すぎてここが何処だったのか忘れてしまう所だったようだ。

葉月の手から逃れるように腰を捻るが、のしかかられているのでは大した抵抗になっていない。

むしろ恥ずかしそうにしているその姿が誘っているように見える事すら無自覚だ。

「珪ちゃん、嫌やってば…っ!!」

「でも、いつもより興奮してるだろ」

「…っ…///」

直に触れて立ち上がりつつあるソレを指摘されると、赤い顔を隠すように俯いた。

ちゅ、ちゅ、と軽く目元に口付けを繰り返しつつ、先走りを垂らし始めた姫条自身を外気に晒す。

噛みしめていた唇から、ため息のような声が漏れた。

「気持ち良いか」

「…ん…」

握っているだけだった手を緩く上下に動かし始めれば、段々と快感に流され始めた姫条が、もっと、とねだるように腰を揺らした。

いつ誰が来るかも分からないのに、いや、それだからこそ酷く興奮してしまっているのだろう。

ズボンを脱がそうとすると、意外にも姫条は腰を浮かせて協力した。

「ここ、弄って欲しいんだろ?」

"ここ"と言いつつ奥で息づく後孔をつつくと、大袈裟にビクついて息をつめる。

分かりやすいやつだなと笑えば、姫条は拗ねたように鼻を鳴らした。

あるいは早く、と催促しているのかもしれないが。

とりあえず恥ずかしがる姫条の両脚を開かせ、自分の身体を間に入れるようにすると、すでに勃ち上がっている姫条のペニスを再びゆるゆると扱き始める。

段々と息を荒くし始めた姫条が、焦れたように葉月の名前を呼んだ。

そんな緩慢な仕草はじれったいだけだ。

喉の奥で笑った葉月が視線を落とし、尻を軽く撫でる。

ああ、と感嘆のような声を漏らして姫条がビクビクと震えた。

「珪、意地悪せんと…なぁ…」

欲しいと口に出せず、泣きそうな声を上げて腰をくねらせ、もどかしそうに縛られた両手で葉月の髪を引っ張って。

それが精一杯の姫条のオネダリだったから、葉月も今度は素直に先ほど姫条のペニスを弄ったため先走りで濡れている右手で、そっとヒクつく後孔に触れた。

そのまま指を二本一気に埋め込んでも、姫条のソコは嬉しそうに締め付けてくる。

「あ、ああ…」

力なく首を振り、汗で濡れた髪がパサパサと音をたてた。

気持ちええ、とうわ言のように吐く。

ここが体育館裏だという事をすっかり忘れているらしい。

それから解すことだけを目的として三本まで指を増やし、ぐちゃぐちゃと中をかき回す。

くい、と指を折り曲げるようにして前立腺を刺激すると、姫条の脚が大きく反応する。

ちゅくん、と音を立てて指を引き抜くと、ズボンの上からでもハッキリと分かるほどに成長した自分を性急な仕草で取り出し、 先ほどまで指が占領していたソコにあてがった。

「入れるぞ」

「ん、はよう…っ」

自らから尻を揺らして催促する姫条に笑って口付けた後、一気に奥まで挿入した。

「あ、ああ、珪、珪っ」

ヒクヒクと痙攣し、姫条が待ちかねたように葉月のペニスに吸い付く。

短く息をつめ、身体を倒して姫条に密着するようにした後、耳元でわざとらしく「やらしい」と囁いてやれば、それに反応した姫条が堪らなさそうに葉月を締め付けた。

「お前、ここが学校の体育館裏って忘れてるだろ」

「ッァ…」

焦点の合っていなかった目が驚きに見開かれる。

そうだった、ここは体育館裏だったのだ。

今、誰かがこの体育館裏に近づいているかもしれない。

そう思って焦れば焦るほど興奮してしまい、声が抑えれなくなる。

両手で口を覆ってみるけれども、大してその手は役に立たず、結局葉月にキスされてくぐもった声に抑える事が出来た。

「いつ人が来るか分からないのに、興奮してるのか?」

ホントにまどかはエッチだな、と意地悪げな笑みを浮かべつつ口にすると、姫条は泣きそうな顔をして、

けれどそれに益々感じてしまったらしい。

腹に付かんばかりに硬く立ち上がったペニスは、ひっきりなしに先走りを零している。

さらさらとした手触りだった肌もしっとりと汗をかき、姫条が呼吸する度に中の葉月をきゅっと締め付けた。

「お前、恥ずかしいと凄く感じるって事、分かってないだろ」

「う、ぁ…ん…//」

恥ずかしい。

恥ずかしいけれど、気持ちが良い。

良くて堪らない。

声が、抑えられない。

「珪、珪…っ」

「まどか…」

もっと、もっと強く、と縛られた両手を葉月の首へ回して抱きついた姫条に、葉月が張り切って腰を押し付けたのは言うまでもない。









そのまま葉月の思うように揺さぶられ、姫条は散々喘がされた後ようやく開放された。

とりあえず体育館裏には誰も来ず、一安心な姫条だったが、縛られた両手は痛いわ、押し倒されていたため背中はヒリヒリするわでもう本当にコリゴリだった。

それから、姫条が葉月と共に体育館裏へ行く事は無くなったという。